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私は、不登校・うつ症状で大学を2年留年した後、卒業しました。当時、留年仲間がおらず苦労したので、同じく留年してしまった人の為にブログ作りました。 私の卒業後…日雇い派遣→就職→心身壊し退職。知人の所でバイトしつつヘルパー2級取得→保育士試験受験。結果は不合格。


by ryu_nen
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現住所=ネットカフェの若者たち

テレビの「ドキュメント’07」で住む家を持てず、ネットカフェで夜を過ごし、日雇いのアルバイトをしながら暮らす若者の話をやっていた。住所がないので労働は日雇いしかない。荷物を置ける場所もないので、大きな鞄に入れて持ち歩いたり、ロッカーに預けておく。彼らは大都市の中にいて、普通の格好をしている若者だ。よく見ないと気づきにくいこの国の貧困だとナレーションは締めくくった。私は、その通りだと思った。
ホームレスの支援をしてきた専門家は「彼らには、自分の身を守れるものが何もない」という。家を借りるようなお金・守ってくれる家族・働く時に助けになるようなスキルの三つだ。
このような若者は「貧困ビジネス」のターゲットにもなると番組はいう。気軽に借りれるキャッシングや、保障人なしで入れるアパートだ。しかしそのアパートは家賃が遅れれば追い出され、遅れるほど家賃が割増される仕組みだそうだ。
私はこのような困窮した人をターゲットにしたビジネスがあることに驚いた。困っている人を助けもせず、逆にふんだくるという今の世の中に怖くなった。
こうなってくると死ねと言っているようなものではないか。住む家もなく満足に働くこともできず、借金…
消費者金融で働いていた知り合いがいうには利用者が亡くなることは珍しくなかったと言う。
私も日雇いのアルバイトを利用している。1日働いたらお金がもらえて気楽な仕事だと考えていたが、その考えはやめた。もう日雇いでお金を稼ぐのはやめる。
私の大学の先生が
「現代のモノの使い捨てが、いつしか人間の使い捨てになる」と
危機感をもっておられたが、まさに人間の使い捨てと言った感じだ。

私は今、定職もないし、仕事で使えるような資格もない。あるとすれば、親の強い願いで取得した大卒資格と、車の普通免許だ。
親に定職があるから今は家に置いてもらえ、食べさせてもらえる。しかし、あと長くとも五年経てば親も退職だ。
もし、親の家がなくなれば、私も彼等と同じようなものだ。親の経済力に守られているにすぎない。
ネットカフェ暮らしを一年続けている女の子は一番つらいことを尋ねられてこう答えた。「全体的に不安。気が休まる時がない。日雇いだからお金も不安定。おうちがないからゆっくり休む場所もない」と。
「おうちがない」というところに強く心が痛んだ。
だが、これから先のことは私だってわからない。親は自分より先に亡くなるのだからあてにはできない。
本当に世の中は怖いと思った。これからどういう社会になるのかわからない。自分がどういう状況になるのかもわからない。
だから両親は多額のお金をかけて私に大卒資格を取らせたんだと気づいた。私が生きれる間口を少しでも広げる為に。
大学は、自分が現実的に自立して生きれる道を探すところだったのだが、私は親に守られているのをいいことに好き勝手していた。人生について、懸命に考えてはいたが、理想論が多く、実践に至っていない。
両親との関係も悪かったせいもあるので、すべて私が悪かったわけではないが、甘えすぎた部分もあった。

今までは理想が強かったが、これからは、現実的な自立の道を探る。自分の得意なことや興味を生かした仕事を探す。自分を活かせそうな資格も取得する。将来役立ちそうな経験もしておく。

私は親に頼ってはいけない、一人でやらねばというプレッシャーが強く自分を痛めつけてしまうので、あまり一人でやらねばと思いつめず、逆に親に甘えすぎず、真ん中を行こうと思う。

将来は自然に囲まれたところで、畑を持ち、暮らしを楽しんで、ゆったり心おだやかに暮らしたい。それを無理せず自分のできる範囲で実現に向けて動いてみようと思う。


NNN ドキュメント’07 http://www.ntv.co.jp/document/
ネットカフェ難民 漂流する貧困者たち
by ryu_nen | 2007-01-29 05:13 | 留年日記